【253】 津波対策の愚(2012年7月20日) (高知市 防災に関わる公務員)
津波対策として進められようとしている「防潮堤の増強」について質問します。政府が4月に決定した原発稼働の新基準の中に「防潮堤のかさ上げ計画」が盛り込まれていて、それを受けて大飯原発では2013年度中の完成を目指して防潮堤の3mかさ上げ工事が進んでいるという報道がありました。しかし、同時期に内閣府が発表した地震、津波予測では、「西日本で超巨大地震が発生した時には、太平洋沿岸で最大30m超の津波が来る」という予測が発表されています。とすると、少々の防潮堤かさ上げでは何の意味もないということになります。かといって、万が一の津波被害を防ごうとすると「太平洋沿岸すべてを高さ30〜40mの防潮堤で囲む」という、万里の長城みたいなバカなことをしなければならない。ではどうすればいいのか? この防潮堤増強について、考え方の基準のようなものを何かご示唆いただければと思います。
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